特集 自己抗体から紐解く小児疾患
Ⅱ.各論:自己抗体がかかわる疾患
1型糖尿病
高澤 啓
1
1東京科学大学発生発達病態学分野
キーワード:
1型糖尿病
,
膵島関連自己抗体
,
β細胞機能
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
先天性免疫異常症
Keyword:
1型糖尿病
,
膵島関連自己抗体
,
β細胞機能
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
先天性免疫異常症
pp.1563-1568
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001974
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SUMMARY
▷1型糖尿病(T1D)の発症は,自己免疫,すなわち自己反応性T細胞による膵β細胞の破壊が原因であるという「T細胞主導仮説」が長く支持されてきた.
▷膵島関連自己抗体は診断上重要だが,発症予測のため自己抗体の「質」を評価する手法が求められる.
▷近年,β細胞自体の内因的異常やストレス応答が病態進展に寄与する「β細胞主導仮説」が注目されている.
▷今後の治療は,免疫調節とβ細胞保護・再生を両立する個別化戦略と早期介入の統合が鍵となる.

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