連載 注目の新薬
エンタイビオ®皮下注射(ベドリズマブ)
井上 楠奈子
1
,
阿曽沼 邦央
1
,
小林 拓
1
1北里大学北里研究所病院IBDセンター
pp.249-251
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001146
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潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis:UC)およびCrohn病(Crohn’s disease:CD)からなる炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)は下痢,血便,便意切迫感などを主症状とし,根本原因についてはいまだ不明であるが,長年の研究により免疫学的異常によって腸管へ炎症細胞が遊走し病態を引き起こすと考えられている.ベドリズマブは抗インテグリンα4β7モノクローナル抗体で,従来の治療法が効果を示さない,または忍容性のない患者を適応として,2018年7月にUC,2019年5月にCDに対して承認された.さらに2023年3月にUCにおいて皮下注射製剤が登場し,現在ではCDも含めて自己注射が可能となったことでより幅広い患者のニーズに応えられるようになった.
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