特集 食道癌・胃癌・大腸癌,最近の診療を知る
総論
日本における消化管がん検診の現状と課題
間部 克裕
1
,
松田 尚久
2
,
加藤 元嗣
3
1淳風会健康管理センター倉敷
2東邦大学医学部内科学講座 消化器内科
3北海道対がん協会
キーワード:
がん検診
,
対策型検診
,
職域検診
,
内視鏡検診
,
リスク層別化
Keyword:
がん検診
,
対策型検診
,
職域検診
,
内視鏡検診
,
リスク層別化
pp.877-884
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000317
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Headline
1 国民皆保険,内視鏡大国の日本で,消化管癌で毎年約11万人が亡くなっている.“がん検診” の低すぎる検診受診率,精密検査受診率が大きな課題である.
2 胃がん内視鏡検診が導入されたが,普及や受診率など様々な課題がある.
また,除菌による一次予防も可能となり,胃がん検診から上部消化管がん+胃炎検診に移行し,Helicobacter pylori感染胃炎を確実に除菌へ誘導し,除菌後も胃がん検診は継続する.
3 大腸がん検診(便潜血検査)の受診率向上と陽性者の確実な大腸内視鏡実施が最大の課題であり,大腸がん内視鏡検診の導入が検討されている.
4 内視鏡スクリーニング認定医制度が開始された.安全で効果的な検診の普及のため検診,内視鏡スクリーニング検査に従事する医師の積極的な取得が望まれる.
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