特集 分子標的薬を極める-基礎から臨床まで-
分子標的薬と臨床 PARP阻害薬を用いた自験例
添田 周
1
,
植田 牧子
,
藤森 敬也
1福島県立医科大学 産科婦人科学講座
キーワード:
腫瘍再発
,
卵巣腫瘍
,
Olaparib
,
分子標的治療
Keyword:
Ovarian Neoplasms
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Molecular Targeted Therapy
,
Olaparib
pp.1187-1190
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021012316
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卵巣癌の治療は手術療法と化学療法が中心である。プラチナ製剤を中心とした殺細胞性抗悪性腫瘍薬による治療は一定の治療成績の改善をもたらしたが、進行癌は多くの場合再発し予後不良になる。2018年に登場したPARP阻害薬は、殺細胞性抗悪性腫瘍薬とは異なる機序で抗腫瘍効果が得られる。導入が進み、PARP阻害薬の良好な治療効果を自験例で実感できるようになった。一方で、悪心、疲労、嘔吐、貧血などは、従来の抗悪性腫瘍薬での出現様式と異なるものがあり注意が必要である。
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