特集 分子標的薬を極める-基礎から臨床まで-
分子標的薬の基礎 DNAミスマッチ修復
有田 通恒
1
,
渡部 洋
1東邦大学 医学部免疫学講座
キーワード:
ミスマッチ修復
,
マイクロサテライト不安定性
,
発癌
,
分子標的治療
,
免疫学的抗腫瘍剤
Keyword:
Antineoplastic Agents, Immunological
,
Carcinogenesis
,
DNA Mismatch Repair
,
Microsatellite Instability
,
Molecular Targeted Therapy
pp.1133-1137
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021012307
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DNAミスマッチ修復(MMR)機構はDNA複製時のミスマッチや挿入・欠失ループを修復する。したがって、その破綻は遺伝子変異の蓄積を介して発がんに関与する。挿入・欠失ループは1~数塩基の配列がくり返すマイクロサテライト領域に生じやすいため、MMR異常はマイクロサテライト不安定性として検出できる。近年、免疫チェックポイント阻害薬が高頻度なマイクロサテライト不安定性を有するがんに奏効することが示され、MMR研究は新たな局面を迎えている。
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