特集 分子標的薬を極める-基礎から臨床まで-
分子標的薬の基礎 塩基除去修復
井出 博
1
,
津田 雅貴
1広島大学 大学院統合生命科学研究科数理生命科学プログラム
キーワード:
DNA修復
,
一本鎖DNA切断
,
分子標的治療
,
Poly(ADP-ribose) Polymerase Inhibitors
,
Poly (ADP-Ribose) Polymerase-1
Keyword:
Poly (ADP-Ribose) Polymerase-1
,
Poly(ADP-ribose) Polymerase Inhibitors
,
DNA Repair
,
Molecular Targeted Therapy
,
DNA Breaks, Single-Stranded
pp.1127-1132
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021012306
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DNAの塩基損傷は、塩基除去修復(BER)機構で修復される。BERでは、DNAグリコシラーゼが損傷塩基をDNAから除去後、修復中間体としてDNA一本鎖切断(SSB)を経て修復が行われる。一方、損傷因子により直接生成したSSBは、SSB修復(SSBR)機構で修復される。SSBRでは、PARP1が鎖切断部に結合し修復蛋白をリクルートすることにより修復が行われる。PARP阻害薬は、SSBRの遅延および損傷部位におけるPARP1のトラップを引き起こす。
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