特集 分子標的薬を極める-基礎から臨床まで-
分子標的薬の基礎 相同組換え修復
斎藤 慎太
1
,
足立 典隆
1横浜市立大学 大学院生命ナノシステム科学研究科
キーワード:
腫瘍
,
DNA組換え修復
Keyword:
Neoplasms
,
Recombinational DNA Repair
pp.1138-1144
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021012308
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相同組換えは、切断されたDNAを元通りに修復できる唯一の機構であり、ゲノム安定性の維持に不可欠である。遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(最も高頻度にみられる遺伝性腫瘍)のみならず、様々な散発性がんにおいて相同組換え因子の遺伝子異常が数多くみつかっている。近年、相同組換え欠損がんの治療にポリADPリボース合成酵素(PARP)阻害薬が有効であることがわかり大きな注目を集めているが、診断や治療の面で多くの課題や問題点が残されており、今後の研究の進展が待たれる。
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