特集 婦人科ロボット支援手術コンパクトマニュアル
世界の現状 婦人科ロボット支援手術の世界の趨勢と展望、わが国との比較
宮本 雄一郎
1
,
大須賀 穣
1東京大学 産婦人科学教室
キーワード:
婦人科外科
,
学習曲線
,
ロボット手術
Keyword:
Gynecologic Surgical Procedures
,
Learning Curve
,
Robotic Surgical Procedures
pp.249-259
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2020163523
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手術用ロボットの導入は海外では米国、欧州を中心に広がり、近年はわが国においても増え続けている。婦人科ロボット手術は良性腫瘍分野での伸びが著しいが、悪性腫瘍手術分野でも増加しており、保険適用化により加速がかかっている。導入期には合併症が増加することが知られており、腹腔鏡手術のものに加えてロボット手術特有の合併症に留意する必要がある。今後新たな手術用ロボットの参入などにより、さらなるロボット手術の浸透が想定されるが、海外とわが国では低侵襲手術導入の素地が異なっており、わが国での術式・目的に適した手術用ロボットの導入・有効利用を検討する必要がある。それぞれの地域・病院の、医療情勢や産婦人科事情を鑑み、最適の手術方法・手術用ロボットの検討をすることで、ロボット手術は婦人科においても、地域格差・外科医不足の解消に一役買える可能性がある。
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