外科領域のpros and cons
生体肝移植における左葉グラフト vs 右葉グラフト 左葉グラフト
石崎 陽一
1
,
川崎 誠治
1順天堂大学 肝胆膵外科
キーワード:
肝臓移植
,
移植片
,
治療成績
,
リビングドナー
,
学習曲線
Keyword:
Liver Transplantation
,
Treatment Outcome
,
Living Donors
,
Transplants
,
Learning Curve
pp.1612-1616
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015031178
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左葉グラフトによる成人生体肝移植は,右葉グラフト移植に比べてレシピエントにとって不利であることに相違ないが,左葉グラフト移植の最大のメリットは,ドナーの残肝容積が大きくドナーの安全性が高い点である.初期の成績が不良であったため右葉グラフトの使用が一般的となっていたが,最近は左葉グラフトを見直す傾向が認められる.左葉グラフトの選択基準として,グラフト容積標準肝容積比30%以上,あるいはグラフトレシピエント体重比0.6%以上が提唱され,門脈血流量調節として脾摘,門脈下大静脈シャントを併施した,あるいは併施しない左葉グラフトの良好な成績が報告されている.
©Nankodo Co., Ltd., 2014