特集 婦人科ロボット支援手術コンパクトマニュアル
わが国の今後の展望
井坂 惠一
1
1日立製作所日立総合病院 産婦人科
キーワード:
婦人科外科
,
ロボット手術
Keyword:
Gynecologic Surgical Procedures
,
Robotic Surgical Procedures
pp.245-248
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2020163522
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ロボット支援手術は、2018年の診療報酬改定において多くの診療科における12術式の保険収載が認められたことにより急速に普及しつつある。婦人科領域においても良性疾患と子宮体癌に対する2つの術式が保険適用となったことを受けて多くの施設においてその導入がはじまっている。2012年に前立腺癌に対するロボット支援手術がはじめて保険収載されたことにより、泌尿器科において爆発的な普及が起こった。この結果、全国の施設にはすでに300にも及ぶ手術支援ロボット"da Vinci"が導入されており、婦人科の導入も比較的容易に行われる状況にある。一方でロボット支援手術をはじめて導入する際には、指導者(プロクター)を招聘することが日本産科婦人科学会の指針により推奨されている。しかしながら、婦人科を含む泌尿器科以外の診療科においては、これまで導入施設が少なかったこともあり、プロクターの数が絶対的に不足していることは否めない。ロボット支援手術の安全な導入にはプロクターの役割が非常に重要であるため、今後婦人科においても早急なプロクター制度の整備が必要である。
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