Special feature 施設・場面など特性に合わせた感染対策の工夫
❷神経難病患者における感染対策
德永 恵美子
1
1国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター病院 感染防止対策室 感染管理認定看護師
pp.89-94
発行日 2023年4月15日
Published Date 2023/4/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000381
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「難病の患者に対する医療等に関する法律」(平成26年法律第50号)において,「難病とは,発病の機構が明らかでなく,治療方法が確立していない,希少な疾病であって,長期の療養を必要とするもの」と定義されている。令和5年1月現在,338の疾患が国の指定する難病となっており,中でも神経・筋疾患はそのうち85疾患を占める。神経難病の代表的な疾患としては筋萎縮性側索硬化症(ALS:Amyotrophic lateral sclerosis),パーキンソン病,重症筋無力症,多発性硬化症,脊髄小脳変性症,多系統萎縮症などがあり,いずれの疾患も日常生活動作(ADL)の障害が強く,永続的な治療やリハビリテーション及び日常生活支援のニーズが高いことが特徴である。病床数当たりでみるとデバイスの使用頻度や手術の種類・件数は少ないが,疾患特性やADLによって一律な感染対策が難しいため,日々スタッフから寄せられる患者の対応について個別に対応を行っている。
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