Special feature スマートな実践のための汚物処理ソリューション
■Statement
日本の汚物処理室のリアル
-―感染のリスクアセスメント
𠮷田 理香
1
1東京医療保健大学/大学院 医療保健学研究科 感染制御学 教授 感染管理認定看護師
pp.5-9
発行日 2022年1月15日
Published Date 2022/1/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000280
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
医療施設および高齢者福祉施設にとって,排泄に関するケアは日常業務であり,汚物を処理する業務も毎日幾度となくある。そのため,汚物処理室の設備設計や配置はとても重要であり,そもそも使いにくい場所に汚物処理室が設置されていると医療従事者が汚染物を持ち運ぶ動線が長くなるため,処理されるまでの過程で汚染物のコンタクトポイント(接触・交差感染源)を作る可能性がある。汚物処理室内についても,その広さや汚物処理室内の動線についても重要である。また,フラッシャーディスインフェクター(本稿ではベッドパンウォッシャー)やマセレーターなどの汚物洗浄器機や処理機器を導入する場合は,自施設の使用状況や部署にあった必要性を分析した上で購入することが,現場の適正使用にもつながる。良いものを購入しても現場のスタッフの理解が不十分であると逆に感染制御が難しくなる場合があり,器機や備品の管理や運用が感染制御をする上で重要なポイントとなる。
Copyright © 2022, Van Medical co., Ltd. All rights reserved.