Special feature 知る・学ぶ・実践する 水回りの感染制御
■Approach 3 水回りの感染制御の実践―知っておきたいピットフォールとその対策
❸病室内・廊下の水回り機器
-―加湿器・ウォーターサーバー・自動製氷機
中村 麻子
1
1社会福祉法人親善福祉協会国際親善総合病院 感染防止対策室 副室長/看護師長 感染症看護専門看護師
pp.324-329
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000163
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はじめに
近年,加湿器やウォーターサーバー,自動製氷機などの家庭や医療・介護施設で汎用されている水関連製品を介して,水系病原菌が原因となる感染症事例が報告されている。特に加湿器や自動製氷機は通常水道水を用いるが,水道水には微量ながらレジオネラ属菌や緑膿菌などが含まれており,水温の上昇や時間の経過により残留塩素が消失することで,水容器内の水や吐出口で,これら病原菌の汚染を受けやすい状況がある。このため,日々の製品メンテナンスが必要となってくる。そこで,本稿では,感染管理の視点から,病院で使用されることのある加湿器,ウォーターサーバー,自動製氷機の汚染状況と,管理およびメンテナンス方法について述べる。
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