連載 せんねん村村長 老いを地域で活かす・2
地域は病棟,道路は廊下,住宅は病室―医療と福祉をつなぐサービス
中澤 明子
1
1社会福祉法人せんねん村
pp.964-967
発行日 2009年11月15日
Published Date 2009/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101476
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中澤整形リハビリクリニックの開業は1977年9月でした。開業以来1989年に老健を開設するまで,「地域」をさほど意識しておらず,意識していたのは医師会と保健所くらいのものです。医療法人化にあたり,県との関係性ができましたが,その頃も「地域」は意識の底に潜んだままであったように思います。
老健開設時,県の担当者から市役所の福祉課に挨拶に行くよう指導を受けて出向きました。国の補助金をもらうときは市長や医師会の承諾書が必要だったためです。さらに介護保険が導入されてからは,介護サービスが地域密着型という類型で整理されるようになり,地域との関係は一層強くなっています。また,地域密着型介護サービス施設を建設する際に支援されるのは,補助金ではなく地域介護・福祉空間整備交付金という名称になり,市を通して国へ提出されるようになりました。市との協力関係が一層重要視されるようになったということです。
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