Special feature 技術進歩とともに進化する 軟性内視鏡の感染管理
■Management 科別で捉える軟性内視鏡の管理・運用の実際
❷泌尿器科
市原 浩司
1
,
髙橋 聡
2
1社会医療法人鳩仁会札幌中央病院 泌尿器科 診療部長
2北海道公立大学法人札幌医科大学 医学部 感染制御・臨床検査医学講座 教授
pp.152-156
発行日 2020年4月15日
Published Date 2020/4/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000122
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はじめに
泌尿器科診療において尿路内視鏡を用いた診断・治療は必須手技であり,外来診察室・手術室どちらも使用頻度が高い。現在は低侵襲化を目指し機器の改良が進められ,軟性内視鏡も幅広く用いられる。内視鏡から患者への感染を防止するためには,可能な限りの無菌操作とともに内視鏡の適切な再生処理が求められるが,内視鏡の洗浄,消毒,滅菌に関する工程について世界標準となる明確な指針は示されていない1)。本邦では日本泌尿器科学会より泌尿器科領域の感染制御ガイドライン(以下,感染制御ガイドライン)2,3)が発表され,その時点で推奨される尿路内視鏡の操作法,消毒・滅菌法が記載されている。本稿は,感染制御ガイドラインを参考に現状を加味しながら,適切な泌尿器科軟性内視鏡の取り扱いと再生処理方法について概説する。
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