特集 糖尿病のリアル—現場の「困った!」にとことん答えます。
連携の要所 ミニQ&A
❷妊娠糖尿病
和栗 雅子
1
1地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪母子医療センター 母性内科
キーワード:
周産期合併症
,
食事療法
,
運動療法
,
インスリン治療
,
分娩後フォローアップ
Keyword:
周産期合併症
,
食事療法
,
運動療法
,
インスリン治療
,
分娩後フォローアップ
pp.382-384
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201407
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Q1 妊娠糖尿病の患者さんを、家庭医として診療するためのポイントは?
◦「妊娠中」と「非妊娠時」の糖代謝異常の違い
妊娠中は、軽度であっても母体の血糖上昇が続けば、妊娠高血圧症候群、羊水過多症、巨大児に伴う肩甲難産・分娩時外傷、新生児低血糖症・黄疸・呼吸障害など、種々の「周産期合併症」が生じやすくなる。これらを予防するには、可能なかぎり健常妊婦の血糖値に近づけることが必要となる。
また、胎盤から分泌されるインスリン拮抗ホルモンなどが妊娠中期以降増加するため、週数が進むにしたがいインスリン抵抗性が増大し、血糖が上昇しやすくなる。初診後、血糖値やHbA1cが1〜2回正常内であっても、分娩するまで経過をみる必要がある。
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