特集 血流感染予防の最新知見が示す 血管内留置カテーテル管理の極意
これが最新のデバイス!血管内留置カテーテル関連製品の検証 中心静脈カテーテル・末梢静脈カテーテル
萩野 貴志
1
1NTT東日本札幌病院 感染管理推進室
キーワード:
中心静脈カテーテル法
,
留置カテーテル
,
末梢カテーテル法
,
カテーテル感染
,
中心静脈カテーテル
Keyword:
Catheterization, Central Venous
,
Catheterization, Peripheral
,
Catheters, Indwelling
,
Catheter-Related Infections
,
Central Venous Catheters
pp.211-216
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.34426/J04878.2017321461
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はじめに
血管内留置カテーテルは,治療の目的で一般的に多く使用される医療器材の一つである。そして,その技術や知識は幅広く普及し,医療現場において何らかの感染防止対対策が施されている。しかし,血管内留置カテーテル関連血流感染は医療器材使用に関連する感染症の中でも一番身体に重症な影響を及ぼしかねない医療器材であることを十分に認知していただきたい。
血流感染(BSI)は内因性(患者由来)と外因性(環境由来)の発生要因があり,いかに外因性の血流感染をゼロにさせるかが感染管理に携わる医療従事者の課題であり,早期に発見し“改善”を行うためのサーベイランスが必要である。
このテーマのお題を頂戴し一番先に考えたことは,「このカテーテルを使用すれば血流感染を発生させません!」そんなカテーテルがあれば良いなと頭を過ぎった。しかし,残念ながらそのようなカテーテルデバイスはない。施設をまたぎ,10年の間感染管理認定看護師(以下,CNIC)として活動しているが,自施設において導入すべき対策に優先順位を決め,いくつかの対策を遵守させるバンドル的な血流感染防止対策の実施が一番効果的であると考える。カテーテルデバイスの検証をNTT東日本札幌病院(以下,当院)の現状を踏まえて述べる。
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