Japanese
English
特集 肥満症とリハビリテーション治療
高度肥満者の内科的治療
Medical Management of Obesity:Lifestyle Interventions, Pharmacotherapy, and Long-Term Goals
三好 建吾
1
,
山内 敏正
1
Kengo Miyoshi
1
,
Toshimasa Yamauchi
1
1東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科
キーワード:
エネルギー制限
,
PFCバランス
,
有酸素運動
,
レジスタンス運動
,
インクレチン関連薬
Keyword:
エネルギー制限
,
PFCバランス
,
有酸素運動
,
レジスタンス運動
,
インクレチン関連薬
pp.1015-1022
発行日 2025年9月15日
Published Date 2025/9/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr034101015
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
内容のポイント Q&A
Q1 食事・運動療法の概要は?
食事療法では目標体重(kg)×20〜25 kcal/日を目安に,たんぱく質1.2〜1.5 g/kgと食物繊維や不足しやすい栄養素の充足に留意し,減量と筋肉量維持・栄養失調の予防を両立する.運動療法はエネルギー消費の促進と筋肉量増加・維持を念頭に,低負荷から開始し習慣を確立し,継続できることが重要である.
Q2 薬物療法の概要と留意点は?
新規の薬物療法は食欲抑制効果により食事療法を補助する.週1回型のセマグルチドおよびチルゼパチドは平均15~22%の減量とともに心血管リスクの低減をもたらすが,最適使用推進ガイドラインに則りつつ,低血糖,消化器症状,膵炎・胆石等の副作用に留意して使用する必要がある.
Q3 肥満治療のゴールは?
高度肥満症では6カ月間で現体重の5~10%を減量し,その後リバウンドを防ぎ維持することが求められる.血糖・血圧・脂質等,代謝リスク指標,睡眠や精神面を含むQOLを改善し,2型糖尿病や心血管疾患等,合併症の発症や進行を抑え健康寿命を延伸することが目標となる.

Copyright© 2025 Ishiyaku Pub,Inc. All rights reserved.