特集 —自信がもてるようになる!—エビデンスに基づく「糖尿病診療」大全—新薬からトピックスまで
【Ⅱ章】基本が大事!ちゃんとできてる?“おさらい”糖尿病診療
❿—2型糖尿病の治療—運動療法
田村 好史
1,2
1順天堂大学大学院 代謝内分泌内科学/スポートロジーセンター
2順天堂大学国際教養学部 グローバルヘルスサービス
キーワード:
運動療法
,
インスリン抵抗性
,
有酸素運動
,
歩数
,
レジスタンス運動
Keyword:
運動療法
,
インスリン抵抗性
,
有酸素運動
,
歩数
,
レジスタンス運動
pp.314-315
発行日 2023年3月15日
Published Date 2023/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204207
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◦血糖コントロールがよければ運動療法は勧めなくてもよいのか?
2型糖尿病治療において、食事・運動療法は重要な役割を担っている。近年では、糖尿病に対する経口薬が普及し、運動療法を行わなくても血糖値を低下させることが可能となってきた。しかしながら、もし血糖コントロールが良好であることを理由に、患者に運動療法を勧めず、患者が運動不足となれば、どうなるであろうか?
運動不足はさまざまな疾患のリスクを増加させることが知られており、運動療法は、糖尿病のコントロールの良し悪しにかかわらず、禁忌でなければ全員にお勧めすべき治療法なのである。もう少し広く言えば、糖尿病患者であるかどうかにかかわらず、本稿を読んでいるあなた自身も含め、基本的にはどのような人でも運動療法(正確には身体活動量を増やすこと)が勧められる。
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