特集 痙縮治療最前線
第3章 多職種連携
Column 治療へのアクセスとしての多職種連携について
田津原 佑介
1
,
幸田 剣
2
1社会医療法人 三車会 貴志川リハビリテーション病院
2和歌山県立医科大学リハビリテーション医学講座
pp.1351-1353
発行日 2024年11月25日
Published Date 2024/11/25
DOI https://doi.org/10.32118/cr033131351
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はじめに
脳卒中後の痙縮治療は,身体機能の回復と生活の質(QOL)の向上が期待されている.『脳卒中治療ガイドライン2021〔改訂2023〕』 1)でもボツリヌス毒素を使用した痙縮治療は推奨度A,エビデンスレベルは高く,特に生活期ではボツリヌス療法を中心に運動療法や装具療法が併用されることが推奨されている.筆者が所属する法人でも貴志川リハビリテーション病院を中心に生活期におけるボツリヌス療法が実施されており,リハビリテーション科医を中心に看護師,介護福祉士,理学療法士,作業療法士,義肢装具士,ケアマネジャー等が連携しながら,患者の運動機能の回復とADLの改善を目指している.本コラムでは,当法人における介護保険サービスとボツリヌス療法の併用を実施した事例を通して,多職種連携による痙縮治療の実際の効果と課題について詳述する.この取り組みを通じて得られた経験を紹介し,痙縮治療拡大の一助となれば幸いである.
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