リハビリテーション関連職の現状と展望
6.介護福祉士
及川 ゆりこ
1
1公益社団法人日本介護福祉士会 会長
キーワード:
介護人材の不足
,
介護の質の担保
,
生活に対する情報の共有
,
多職種協働
Keyword:
介護人材の不足
,
介護の質の担保
,
生活に対する情報の共有
,
多職種協働
pp.1023-1025
発行日 2024年9月15日
Published Date 2024/9/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr033101023
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介護福祉士の制度
介護福祉士は,社会福祉士及び介護福祉士法(昭和62年法律第30号)に定める国家資格で,第2条第2項にその定義が定められている.
その定義には,「専門的知識及び技術をもつて,身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護(喀痰吸引等を含む)を行い,並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者をいう」とある.この定義は平成19(2007)年に見直しがなされている.法制定当初は,「入浴,排泄,食事その他の介護等を行う」と定義されていたが,「心身の状況に応じた介護」に見直され,認知症の人への介護など,介助行為だけが介護福祉士の役割ではない旨が法改正の中で明記された.
この資格の取得ルートは大きく2つに分けられ,福祉系高等学校を含む専門学校および大学等を卒業して資格取得する養成校ルートと,3年間の介護経験と介護福祉士実務者研修を修了し国家試験を受けて資格取得する実務経験ルートがある.
このように,資格取得については,国家試験合格によるものだけではなく,資格取得ルートが多様な状況であり,いびつな状況が続いている.この状況について公益社団法人日本介護福祉士会等は,国家試験による資格取得の一元化を強く求めているところである.
また,外国人介護人材の増加の中,介護福祉士資格を所有する者も増えている.
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