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特集 障害者のかかりつけ医としての包括的リハビリテーション診療
慢性心不全患者のかかりつけ医としての包括的リハビリテーション診療
Comprehensive cardiac rehabilitation for the patients with chronic heart failure
白石 裕一
1,2
,
的場 聖明
1
,
三上 靖夫
2
Hirokazu Shiraishi
1,2
,
Satoaki Matoba
1
,
Yasuo Mikami
2
1京都府立医科大学循環器腎臓内科
2京都府立医科大学リハビリテーション部
キーワード:
心不全
,
運動耐容能
,
心肺運動負荷試験
,
運動処方
,
有酸素運動
,
サルコぺニア
Keyword:
心不全
,
運動耐容能
,
心肺運動負荷試験
,
運動処方
,
有酸素運動
,
サルコぺニア
pp.966-972
発行日 2024年9月15日
Published Date 2024/9/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr033100966
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内容のポイント Q&A
Q1 かかりつけ医としての診察のポイントは?
フレイル・サルコペニアの有無を評価しながら個々にカスタマイズしたリハビリテーション治療を行うことが望まれる.また心不全増悪を予防するための疾患指導を十分に行うことも大切で,心不全手帳等の活用も大切である.
Q2 機能維持のためのポイントは?
高齢心不全患者に対してはフレイル・サルコペニアの評価および栄養面での介入も重要で,多職種による包括的な介入が望まれる.SPPBを用いて筋力や歩行能力,バランス等の評価を行い,程度に応じたリハビリテーション治療を継続することが重要である.
Q3 注意すべき二次障害とその対応は?
心不全増悪を予防するため,体重,息切れ,浮腫等の自覚症状を自己チェック(セルフモニタリング)できるように指導を十分に行い,どのような状態になったら受診する必要があるか(セルフマネジメント)についても指導を行う.認知機能が低下した患者も多く,患者家族や介護者への協力をあおぐことも大切である.
Q4 かかりつけ医として知っておくべき薬物管理・医学的管理は?
近年,心不全の治療薬が複数登場し,特に左室駆出率の低下した心不全患者にはFantastic Fourとよばれるβ遮断薬,SGLT2阻害薬,ミネラルコルチコイド拮抗薬,ARNIが推奨されるようになり,ガイドラインが推奨する薬剤については理解しておく必要がある.
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