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内容のポイント Q&A
Q1 かかりつけ医としての診察のポイントは?
慢性閉塞性肺疾(COPD)の症状は労作時呼吸困難や慢性のせき,たん等が特徴的であり,これらの症状の管理には,気管支拡張薬(抗コリン薬・β2刺激薬・テオフィリン薬)が中心となる.さらにCOPDは全身性疾患であり,さまざまな病気を合併することが特徴である.心不全,心房細動,虚血性心疾患,高血圧,脳梗塞,骨粗鬆症,糖尿病,うつ傾向等が隠れていることがあるので,これらの併存症も含めた病状の評価や治療が必要になる.
Q2 機能維持のためのポイントは?
肺機能維持に特に大事なのは禁煙である.そこに適切な気管支拡張薬や吸入ステロイド薬等の薬物療法を加えることが肺機能維持につながる.さらに15~20分ぐらいの散歩や体操等の有酸素運動が効果的であるため,運動を促すために歩数計を持たせ,外来のたびにチェックする.励まし等とともに現在の生活習慣の中から工夫できることを見つけ,アドバイスすることを心がける.
Q3 注意すべき二次障害とその対応は?
COPDは肺の病気だけではなく,全身の炎症という側面があり,その影響は全身に及ぶ可能性がある.たとえば,心不全,心房細動,虚血性心疾患,高血圧,脳梗塞,骨粗鬆症,糖尿病,うつ傾向,サルコペニア等が続発性に引き起こされることがあるので,これらの併存症も含めた病状の評価や治療が必要になる.
Q4 かかりつけ医として知っておくべき薬物管理は?
2023年のGOLDの改訂において,その治療のための分類カテゴリーが大きく変化し,LABA(長時間作用型β2刺激薬)+LAMA(長時間作用型抗コリン薬)の併用療法が望ましいとされたことで,治療の選択肢が大きく広がった.さらに高齢者が治療薬を選択する際に適切な吸入デバイスを選択することが,大切なポイントとなってくる.
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