最新版! 摂食嚥下機能評価―スクリーニングから臨床研究まで
3. その他の水飲みテスト(30 ml,3oz,100 ml)
坂口 紅美子
1
,
大橋 美穂
1,2
,
青柳 陽一郎
1,2
1日本医科大学付属病院 リハビリテーション科
2日本医科大学大学院 医学研究科 リハビリテーション学分野
キーワード:
30 ml水飲みテスト
,
3 oz水飲みテスト
,
100 ml水飲みテスト
,
感度
,
特異度
Keyword:
30 ml水飲みテスト
,
3 oz水飲みテスト
,
100 ml水飲みテスト
,
感度
,
特異度
pp.886-889
発行日 2024年8月15日
Published Date 2024/8/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr033090886
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背景と目的
1982年に窪田ら 1)は,脳血管障害の嚥下障害患者に関する論文を発表し,その中で30 ml水飲みテスト(Water Swallow Test;WST)を紹介した.この報告から長らく,摂食嚥下障害の臨床現場では,この方法を用いた評価やWSTから派生した改訂水飲みテスト(Modified Water Swallow Test;MWST)がスクリーニングとして用いられてきた.これらの評価は,簡便であり,特別な機器を必要としないため,正しい実施方法を学ぶことで誰でも実施することができる.海外に目を向けると,1992年にDePippoら 2)が発表したthe 3-ounce water swallow test [3 oz(約90 ml)水飲みテスト]があり,一般的なスクリーニングテストの1つとして浸透している.このテストを発展させた方法が,The Yale Swallow Protocol(イェール水飲みテスト) 3)であり,除外基準の設定と,水飲みテスト実施前の認知機能の確認および口腔器官の検査が追加されている.また, Wuら 4)は,100 ml水飲みテストが誤嚥の検出に有用であることを報告している.
ここでは,代表的な30 ml水飲みテストと3 oz水飲みテスト,100 ml水飲みテストについて紹介する.
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