特集 プロの技としての身体診察
身体診察の操作特性―診察をする前の基本知識
古谷 伸之
1
1東京慈恵会医科大学附属柏病院内科総合診療部
キーワード:
感度
,
特異度
,
検査前確率
,
検査後確率
,
検査内誤差
,
検査間誤差
Keyword:
感度
,
特異度
,
検査前確率
,
検査後確率
,
検査内誤差
,
検査間誤差
pp.184-187
発行日 2009年3月15日
Published Date 2009/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101637
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診断における「ロジック」と「ひらめき」
診断の過程は「ロジック」と「ひらめき」により形成されている.簡単にいえば,得られた情報一つひとつから疾病のカテゴリーを狭めたり広めたりしながら最終的に診断に至るのがロジックであり,いくつかの情報からある特定の疾患や疾患カテゴリーを想起するのがひらめきである.ひらめき診断の場合,主に特徴的な1症候または1所見に依存しやすいのが特徴でもある.疾病に関する知識が十分でない研修医や専門外の領域の場合などにひらめき診断に偏る傾向があり,知識の増加とともにロジック診断が可能となる.したがって,きわめてまれな疾患などではひらめき診断が重要な役割を果たすことも考えられる.
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