増大号 サッと読めてパッとわかる! 感染症診断メモ。
1章 免疫不全関連感染症
5.アスペルギルスガラクトマンナン抗原検査,クリプトコックス抗原検査の感度・特異度はどの程度でしょうか? どのようなときに偽陽性となるのでしょうか?
土戸 康弘
1,2
1京都大学医学部附属病院検査部・感染制御部
2京都大学大学院医学研究科臨床病態検査学
キーワード:
アスペルギルスガラクトマンナン抗原
,
GM抗原
,
クリプトコックス抗原
,
CrAg
,
感度
,
特異度
,
偽陽性
Keyword:
アスペルギルスガラクトマンナン抗原
,
GM抗原
,
クリプトコックス抗原
,
CrAg
,
感度
,
特異度
,
偽陽性
pp.320-323
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690040320
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●血清アスペルギルスガラクトマンナン(GM)抗原検査の感度は82%,特異度は81%とされているが,非好中球減少患者や抗糸状菌薬の投与下では感度が低下する.
●血液クリプトコックス抗原(CrAg)検査は,ヒト免疫不全ウイルス(HIV)陽性者の髄膜炎に対して感度99.7%,特異度94.1%と極めて優れているが,HIV陰性者や肺クリプトコックス症に対しては感度が低下する.
●偽陽性になる原因として,GM抗原ではフザリウム症,消化管粘膜障害〔移植片対宿主病(GVHD)など〕,輸血・グロブリン製剤の投与など,CrAgではトリコスポロン症などが知られている.

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