特集 感染症迅速診断キットを見直す―その有用性と限界
インフルエンザ
三田村 敬子
1
,
川上 千春
2
,
清水 英明
3
,
山崎 雅彦
4
,
市川 正孝
5
1公益財団法人ライフ・エクステンション研究所付属永寿総合病院小児科/感染制御部
2横浜市衛生研究所微生物検査研究課
3川崎市健康安全研究所
4座間小児科診療所
5市川こどもクリニック
キーワード:
インフルエンザ
,
迅速診断
,
イムノクロマトグラフィー法
,
感度
,
特異度
Keyword:
インフルエンザ
,
迅速診断
,
イムノクロマトグラフィー法
,
感度
,
特異度
pp.1611-1621
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000263
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
インフルエンザウイルス迅速診断キットは,抗インフルエンザ薬の適正使用や感染管理に有用な検査である.試薬の特異度は高いが,感度は検体中のウイルス抗原量に影響するさまざまな条件によって左右される.検体採取を確実に行い,流行時にはとくに偽陰性の可能性を考慮して判断する必要がある.デジタル機器にて判定する新しい試薬も開発されており,従来のイムノクロマトグラフィー法より高感度であることが期待される.簡便なキットと機器判定システムを状況に応じて使い分けることが可能となりつつあるが,それらの精度管理が重要である.
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.