特集 感染症迅速診断キットを見直す―その有用性と限界
RS ウイルス
長澤 耕男
1
1千葉大学大学院医学研究院小児病態学
キーワード:
RSウイルス
,
迅速診断キット
,
偽陰性
,
感度
,
特異度
Keyword:
RSウイルス
,
迅速診断キット
,
偽陰性
,
感度
,
特異度
pp.1623-1628
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000264
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
RS ウイルスは,小児呼吸器感染症の代表的原因ウイルスであり,2 歳までにほぼ100%の児が感染する.なかには重症化する例もあり,早期診断が重要である.RS ウイルス迅速診断キットは臨床現場でもっとも広く行われている検査法であり,ベッドサイドでも15 分程度で施行可能な非常に汎用性の高い検査である.感度・特異度も70〜90%以上と非常に高い.一方で,発症から数日経過した場合など,ウイルス量が少なくなっている場合には偽陰性となる可能性がある.また,混合感染の有無を同定することもできない.迅速キットを使用する際には,その限界も把握したうえで,適切に使用していく必要がある.
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.