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第5土曜特集 臓器連関が解き明かす疾患の深層
臓器連関と免疫疾患
ゲートウェイ反射と慢性炎症性疾患
-――IL-6アンプを基盤とした神経-免疫連関の分子機構と病態
The gateway reflex and chronic inflammatory diseases
――Molecular mechanisms of neuro-immune interaction based on the IL-6 amplifier
村上 薫
1
,
逄 宸
1
,
村上 正晃
1
Kaoru MURAKAMI
1
,
Chen PANG
1
,
Masaaki MURAKAMI
1
1北海道大学遺伝子病制御研究所分子神経免疫学教室
キーワード:
IL-6アンプ
,
ゲートウェイ反射
,
慢性炎症
,
多発性硬化症(MS)
,
関節リウマチ(RA)
,
ぶどう膜炎
,
神経精神性ループス(NPSLE)
,
神経調節
,
NF-κB
,
STAT3
Keyword:
IL-6アンプ
,
ゲートウェイ反射
,
慢性炎症
,
多発性硬化症(MS)
,
関節リウマチ(RA)
,
ぶどう膜炎
,
神経精神性ループス(NPSLE)
,
神経調節
,
NF-κB
,
STAT3
pp.798-809
発行日 2026年8月29日
Published Date 2026/8/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu298090798
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自己免疫疾患を含む慢性炎症性疾患は,多発性硬化症(MS),関節リウマチ(RA),ぶどう膜炎,精神神経ループス(NPSLE)など多岐にわたり,その多くで免疫細胞の組織への異常な浸潤が病態の中核をなす.筆者らは,慢性炎症性疾患の起点となる2つのコンセプトを発見して研究を実施してきた.1つ目は,非免疫系細胞においてNF-κBとSTAT3が同時に活性化されると炎症性サイトカイン・ケモカインが過剰産生される “IL-6アンプ”,もう1つは,特定の神経回路の活性化がIL-6アンプを介して血管に免疫細胞の侵入口を形成する “ゲートウェイ反射(以下,G反射)” である.G反射では,これまでに重力,電気刺激,疼痛,ストレス,光,遠隔炎症の6種類が同定されており,それぞれがMSおよびその再発,ストレス関連臓器障害およびNPSLE,ぶどう膜炎,RAといった特定の慢性炎症性疾患の病態形成に深く関与する.本稿では,IL-6アンプの分子機構を概説した後,6種類のG反射について,それぞれが対応する慢性炎症性疾患においてどのような役割を果たすかを体系的に論じ,神経回路の制御により慢性炎症性疾患を治療するニューロモジュレーション医療の展望について述べる.

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