Japanese
English
第5土曜特集 臓器連関が解き明かす疾患の深層
臓器連関と免疫疾患
交感神経によるリンパ球動態制御を基盤とした神経-免疫連関
Neuroimmune interactions based on sympathetic control of lymphocyte trafficking
鈴木 一博
1,2,3
Kazuhiro SUZUKI
1,2,3
1大阪大学大学院医学系研究科環境応答薬理学教室
2同免疫学フロンティア研究センター免疫応答動態学研究室
3同感染症総合教育研究拠点
キーワード:
交感神経
,
リンパ球動態
,
獲得免疫応答
,
日内変動
Keyword:
交感神経
,
リンパ球動態
,
獲得免疫応答
,
日内変動
pp.794-797
発行日 2026年8月29日
Published Date 2026/8/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu298090794
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
神経系と免疫系の機能的な相互作用(神経-免疫連関)は古くから示唆されてきたが,その分子基盤は長らく未解明であった.近年,免疫細胞の体内動態が神経入力によって制御されることが明らかになり,神経-免疫連関の新たな枠組みが提示されている.本稿では,交感神経によるリンパ球動態制御を基盤とした神経-免疫連関について,その分子機構および生理的・病理的意義を概説する.交感神経からのノルアドレナリン作動性シグナルは,リンパ球に発現するβ2アドレナリン受容体を介してケモカイン受容体の応答性を増強し,リンパ球のリンパ節内への保持を促進する.これにより,リンパ球動態と獲得免疫応答に日内変動が形成される.さらに,この機構は炎症性疾患や癌の病態にも関与していることから,新たな治療標的としての可能性が示唆されている.

Copyright © 2026 Ishiyaku Publishers,Inc. All Rights Reserved.

