Japanese
English
特集 口腔と全身疾患研究の最前線
口腸連関から紐解く歯周病と全身疾患の相互作用
Interaction between periodontal disease and systemic diseases based on the concept of oral-gut connection
山崎 和久
1
,
山崎 恭子
2
Kazuhisa YAMAZAKI
1
,
Kyoko YAMAZAKI
2
1理化学研究所生命医科学研究センター粘膜システム研究チーム
2新潟大学大学院医歯学総合研究科歯周診断・再建学分野
キーワード:
口腔細菌叢
,
腸内細菌叢
,
歯周炎
,
全身疾患
Keyword:
口腔細菌叢
,
腸内細菌叢
,
歯周炎
,
全身疾患
pp.1041-1045
発行日 2021年6月19日
Published Date 2021/6/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu277121041
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近年,共生細菌叢の構成異常(dysbiosis)とさまざまな疾患の関連が注目されている.その代表が口腔細菌と歯周病・齲蝕であり,腸内細菌と糖尿病・関節リウマチなどの代謝・免疫疾患である.興味深いことに,歯周炎と糖尿病,関節リウマチは相互にリスク因子であることが明らかにされている.口腔内の細菌は腸管に匹敵する多様性を持ち,腸管に次ぐ数が棲息している.口腔内の細菌は唾液とともに飲み込まれることから,そのなかに含まれる細菌は腸内細菌叢や腸内環境,ひいては全身の健康に影響を与えることが推察される.実際,歯周炎によって発症リスクが増大する疾患と腸内細菌のdysbiosis関連疾患は非常に多くが共通している.本稿では,歯周病と全身疾患の相互作用を,細菌叢の口腸連関の観点から紹介する.
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