Japanese
English
特集 健康食品・サプリメントによる健康被害を防ぐ
安全な機能性食品・サプリメントの開発・普及(浸透)・使用に向けて
Working toward(In preparation of)development, ubiquity(permeation), and utilization of safe functional foods and supplements
吉田 博
1
Hiroshi YOSHIDA
1
1東京慈恵会医科大学附属柏病院
キーワード:
健康食品
,
機能性表示食品
,
健康被害
,
制度
Keyword:
健康食品
,
機能性表示食品
,
健康被害
,
制度
pp.1163-1168
発行日 2025年9月20日
Published Date 2025/9/20
DOI https://doi.org/10.32118/ayu294121163
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
保健機能食品はいわゆる健康食品に含まれ,特定保健用食品,機能性表示食品,栄養機能食品などがある.2024年に発覚した機能性表示食品の健康被害は,あらためて安全な機能性食品・サプリメントの開発・普及(浸透)・使用に向けて重要な課題を呈した.本来,健康食品は人々の健康管理を補助する役割があり,そもそも安全で信頼されるものである.機能性表示食品をはじめとした保健機能食品や健康食品の制度の改正が進み,その骨子としては,①健康被害情報の収集,②GMPの義務化,③届出情報の表示方法の見直し,④新規成分を使用した機能性食品の届出における専門家意見などを求める慎重な手続き,などが示されている.保健機能食品や健康食品による健康被害には,製品・企業側と利用者側の双方の要因があり,またそのセーフティネットでもある社会構造のあり方も大切である.情報が溢れる現代社会のなかで,このような健康食品の問題解決と今後の安全性維持のために,本課題は行政,医療機関および関連事業体,健康食品の製造・販売の企業,そして国民一人ひとりが協力して取り組むべき課題といえる.

Copyright © 2025 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.