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第1土曜特集 大変革期のリハビリテーション治療と拡大する守備範囲
領域の拡大
高齢者への地域リハビリテーションにおける新たな側面
-――ポピュレーションアプローチとハイリスクアプローチの連携
New aspects in community rehabilitation for the older adults
――Seamless linking between population approach and high risk approach
飯島 勝矢
1,2
Katsuya IIJIMA
1,2
1東京大学高齢社会総合研究機構機構長
2同未来ビジョン研究センター教授
キーワード:
地域リハビリテーション
,
国際生活機能分類(ICF)モデル
,
住民主体フレイル予防
,
ポピュレーションアプローチ
,
ハイリスクアプローチ
Keyword:
地域リハビリテーション
,
国際生活機能分類(ICF)モデル
,
住民主体フレイル予防
,
ポピュレーションアプローチ
,
ハイリスクアプローチ
pp.108-114
発行日 2025年7月5日
Published Date 2025/7/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu294010108
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2040年問題がいわれはじめている今,この少子高齢化社会のなかで,年齢にかかわらず,個々の意欲や能力に応じて経済社会におけるさまざまな活動に参画する多様な機会を確保し,その能力を十分に発揮できる地域コミュニティ環境が求められている.今後,高齢者の自立支援に向けた取り組みを加速し,活力と支援の両面を兼ね備えた新たな地域像に近づいていくことが必要である.そこで国際生活機能分類(ICF)モデルを背景に,地域リハビリテーションを再考すべきである.今後の介護予防は,従来の機能回復訓練を軸にするだけではなく,生活環境の調整,ウェルビーイング(生きがい含む)を持って生活できるような居場所・役割(出番)のある地域づくりなど,高齢者本人を取り巻く環境も意識したさまざまな取り組み(いわゆる,ゼロ次予防とも考えられる)が重要となる.フレイル予防を通じて,健康長寿とともに “幸福長寿” との両立を実現できる地域を目指し,高齢者が輝く場を創出していきたい.

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