Japanese
English
特集 介護保険改革をめぐって
地域リハビリテーションの課題
Reforms in Long Term Care Insurance-problems from aspect of community based rehabilitation.
大塚 友吉
1
Tomoyoshi Otsuka
1
1東京都リハビリテーション病院(現・独立行政法人国立病院機構東埼玉病院リハビリテーション科)
1Tokyo Metropolitan Rehabilitation Hospital
キーワード:
介護保険
,
地域リハビリテーション
,
訪問リハビリテーション
Keyword:
介護保険
,
地域リハビリテーション
,
訪問リハビリテーション
pp.25-29
発行日 2005年1月10日
Published Date 2005/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100004
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制度改訂の内容
厚生労働省は,2004年9月末に「介護保険制度の見直しについて」という小冊子を発行した1).それによると,厚生労働省は今回の制度見直しの基本的視点として,
① 介護保険制度を持続可能なものにするために,「給付の効率化・重点化」を進める.
② 明るく活力ある超高齢社会を構築するために,「予防重視型システム」への転換を図る.
③ 「社会保障の総合化」を図る,ことをあげている.
そして,介護保険制度の現状検証を行い,
① 在宅サービスの利用者が4年間で約2倍に増大し,「サービスの質」が課題となっている.
② 在宅ケアの基盤はまだ十分ではなく,施設志向も依然として強いが,在宅支援体制の強化を図り,施設に比べ在宅のほうが実質的に利用者負担が重い状況を是正する必要がある.
③ 保険者としての市町村がより主体性を発揮できるようにその機能を強化する,ことを制度見直しの基本的考え方として,さらに将来(2015年),高齢者人口の増加・高齢者独居世帯の増加・痴呆性高齢者の増加をきたすと予測し,「介護予防の推進」(介護モデルから,介護+予防モデルへの転換),「痴呆ケアの推進」(身体ケアモデルから,身体ケア+痴呆ケアモデルへの転換),「地域ケア体制の整備」(家族同居モデルから,同居+独居モデルへの転換)といった対応が必要であるとしている.
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