今月の主題 高齢者の臨床検査値
話題
認知症発症・予防の現状
矢冨 直美
1
Naomi YATOMI
1
1東京都老人総合研究所・認知症介入研究グループ
キーワード:
認知症予防
,
リスクファクター
,
ポピュレーションアプローチ
,
ハイリスクアプローチ
,
介護保険
Keyword:
認知症予防
,
リスクファクター
,
ポピュレーションアプローチ
,
ハイリスクアプローチ
,
介護保険
pp.1035-1038
発行日 2006年9月15日
Published Date 2006/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100715
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1.はじめに
認知症は,記憶障害および注意障害や言語障害,実行機能障害などの認知機能が,社会生活や職業生活に支障をきたすまでに低下した状態である.その最も大きな原因となっているのは,認知症の約60%を占めるアルツハイマー病(Alzheimer disease)である.次いで認知症の15%を占める脳血管障害である.これらの混合型を含めると二つの疾患が認知症の原因疾患の85%を占める.したがって,認知症予防を考えるならば,この二つの疾患の予防が重要である.ここでは,認知症予防の研究の現状とそこから導かれる認知症予防の方法について述べ,認知症予防にかかわる施策の現状を考えてみたい.
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