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第5土曜特集 脳科学研究が推進する うつ病の病態・診断・治療の発展
病態
うつ病の病態におけるエピジェネティクス
Epigenetics in the pathophysiology of depression
宮城 達博
1
,
淵上 学
1
Tatsuhiro MIYAGI
1
,
Manabu FUCHIKAMI
1
1広島大学大学院医系科学研究科精神神経医科学
キーワード:
うつ病
,
動物モデル
,
遺伝子環境相互作用
,
エピジェネティクス
Keyword:
うつ病
,
動物モデル
,
遺伝子環境相互作用
,
エピジェネティクス
pp.1055-1058
発行日 2025年3月29日
Published Date 2025/3/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292131055
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うつ病の決定的な遺伝的要因は明らかとなっていない.一方で,うつ病の発症や重症度,慢性化に外傷的な環境要因が関連することが,さまざまな分野で報告されている.近年,うつ病の病態において遺伝的素因と環境要因の相互作用を説明しうる機序として,エピジェネティクスが注目されている.本稿では,うつ病とうつ病動物モデルに関するエピジェネティクス研究を,DNAメチル化,ヒストン修飾,RNAメチル化,ノンコーディングRNA(ncRNA),ATP依存性クロマチンリモデリングの各項で概説する.エピジェネティクスには多様な機構が存在し,その影響も複雑であるが,個体の中に過去から現在にわたる外部環境からの生物学的影響を反映しうる新たな視点であり,うつ病の病態を解明する重要な機序のひとつとしてさらなる研究が望まれる分野である.

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