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第1土曜特集 神経変性疾患の分子病態解明と治療法開発
研究開発手法の最前線
神経回路網から紐解く神経変性疾患の病態UPDATE
Neural circuit perspective of the pathophysiology of neurodegenerative disorders
花川 隆
1,2
Takashi HANAKAWA
1,2
1京都大学大学院医学研究科脳統合イメージング分野
2同附属脳機能総合研究センター
キーワード:
安静時機能結合
,
アルツハイマー病(AD)
,
パーキンソン病(PD)
,
レビー小体型認知症(DLB)
Keyword:
安静時機能結合
,
アルツハイマー病(AD)
,
パーキンソン病(PD)
,
レビー小体型認知症(DLB)
pp.794-799
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292090794
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安静時機能結合MRI(rsfMRI)による神経変性疾患の神経回路病態の解明が進んできた.アルツハイマー病(AD),レビー小体型認知症(DLB),パーキンソン病(PD)など,それぞれの症状を特徴づける所見と疾患横断的に出現する異常の双方が明らかになっている.今後,海馬とposterior DMNの機能結合異常のように,エピソード記憶障害との関係が想定される神経回路病態を深掘りしていくとともに,疾患横断的所見については重複病理の程度を評価したうえで解釈を進めていく必要がある.孤発性レム睡眠行動異常症のような疾患前駆状態の研究も重要である.神経変性疾患前駆期からPD・DLBスペクトラム,さらにはADまでを包含したコホート研究による知見の蓄積が待たれる.

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