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第1土曜特集 神経変性疾患の分子病態解明と治療法開発
研究開発手法の最前線
iPS創薬が拓く治療法開発
Drug discovery research with iPS cells
足立 雅浩
1,2
,
坂野 晴彦
1
,
井上 治久
1,2,3,4
Masahiro ADACHI
1,2
,
Haruhiko BANNO
1
,
Haruhisa INOUE
1,2,3,4
1京都大学iPS細胞研究所増殖分化機構研究部門
2京都大学大学院医学研究科幹細胞医学
3理化学研究所バイオリソースセンター(BRC)iPS創薬基盤開発チーム
4理化学研究所革新知能統合研究センター(AIP)iPS細胞連携医学的リスク回避チーム
キーワード:
iPS細胞
,
iPS創薬
,
神経変性疾患
,
オルガノイド
Keyword:
iPS細胞
,
iPS創薬
,
神経変性疾患
,
オルガノイド
pp.786-792
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292090786
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iPS創薬とは,iPS細胞(人工多能性幹細胞)を用いた治療薬研究・開発を指す.神経変性疾患の領域では,疾患特異的iPS細胞(患者の体細胞から樹立したiPS細胞)を用いたiPS創薬の有用性が複数検討されつつある.これまで行われたiPS創薬発の神経変性疾患の臨床試験には,筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対するボスチニブ,ロピニロール,エゾガビン,前頭側頭型認知症(FTD)を伴うALS(ALS/FTD)に対するWVE-004およびBIIB078,家族性アルツハイマー病(AD)に対するブロモクリプチンなどがある.iPS創薬は,患者ゲノムを保持するヒトiPS細胞モデルで薬効を評価できるため,遺伝的背景が多様な神経変性疾患の領域においては特に重要となる可能性がある.また,近年はiPS細胞由来オルガノイドを用いることで,より生体に近い環境を反映したモデルを利用した創薬技術を確立する研究も行われており,今後のiPS創薬の発展に期待が高まっている.

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