増大特集 革新脳と関連プロジェクトから見えてきた新しい脳科学
Ⅲ.ヒト疾患研究
b)神経変性疾患
iPS細胞技術を用いたALSの病態解析
割田 仁
1
,
青木 正志
2
Warita Hitoshi
1
,
Aoki Masashi
2
1東北大学病院脳神経内科
2東北大学大学院医学系研究科神経内科学分野
キーワード:
ALS
,
運動ニューロン
,
iPS細胞
,
オルガノイド
,
organ-on-a-chip
Keyword:
ALS
,
運動ニューロン
,
iPS細胞
,
オルガノイド
,
organ-on-a-chip
pp.474-475
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201590
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ALSは成人発症の代表的な運動ニューロン変性疾患であり,主に前頭葉の皮質ニューロン,脳幹運動神経核と脊髄前角の運動ニューロンがほぼ選択的に変性する。症例ごとに発症年齢や初発部位,進行速度,非運動症状の合併などが多様で,遺伝学的にも不均一である。平均3-5年で筋力低下や筋萎縮が全身に広がり呼吸筋障害に至るALSの進行抑制薬は限定的な現状だが,iPS細胞技術によるヒト細胞モデルの病態解析が加わったことで治療開発が加速している。
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