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特集 過労死等研究の現在地――10年間の成果と今後の方向性
職場の特性に応じたテーラーメイドの疲労対策の重要性
-――職場の疲労カウンセリング
The importance of tailormade occupational fatigue countermeasure based on the characteristics of workplace
――Occupational fatigue counselling
久保 智英
1
Tomohide KUBO
1
1労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所過労死等防止調査研究センター
キーワード:
疲労
,
疲労カウンセリング
,
産業疲労対策
Keyword:
疲労
,
疲労カウンセリング
,
産業疲労対策
pp.553-556
発行日 2025年2月15日
Published Date 2025/2/15
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292070553
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本稿では,労働者の疲労は,①休息欲求の現れであること,②休むことで回復する(疲労の可逆性)という特徴を持つことについて解説した.加えて,それらの特徴を踏まえて有効な疲労対策につなげるには,個々人の疲労ではなく,同じ職場,同じような労働条件で働く人々の疲労を集団としてとらえ,労働条件の改善に結びつけることが重要であることを述べた.さらに,研究を実際の職場の環境改善につなげるには,現場で働く従業員のニーズをヒアリングによって抽出し,科学的なエビデンスに基づいた疲労対策を個々の職場にカスタマイズする,プロセスとしての “職場の疲労カウンセリング” を紹介した.そして,実際にその種の手法を用いて実施した2つの介入調査の結果もあわせて紹介し,職場の疲労カウンセリングのメリット,デメリットについて論じた.
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