透析患者の疲労感
透析患者と疲労 運動・栄養と疲労感
加藤 明彦
1
1浜松医科大学医学部附属病院 血液浄化療法部
キーワード:
運動活性
,
運動療法
,
エネルギー摂取量
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
疲労
,
虚弱高齢者
,
栄養管理
Keyword:
Energy Intake
,
Exercise Therapy
,
Fatigue
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Motor Activity
,
Frail Elderly
,
Nutrition Therapy
pp.1481-1488
発行日 2015年11月10日
Published Date 2015/11/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016055925
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
フレイルの表現型の一つである疲労感は,透析患者の身体活動度の低下やエネルギー・たんぱく質の摂取不足と関連する.透析患者における身体活動度は座りがちな生活のレベルまで低下しており,とくに透析日は非透析日よりも活動度が低下しやすい.血液透析患者において,定期的な運動を行うことにより,疲労感は回復しうる.さらに,低栄養のある透析患者に経腸栄養剤を投与すると,身体健康観などのQOLが改善する.地域居住の高齢日本人女性において,定期的な運動と栄養介入を組み合わせることで,疲労感を含むフレイル症状全般が回復すると報告されている.しかし,透析患者の疲労感に対する併用療法の効果は明らかでなく,さらなる検討が必要である.
Copyright © 2015, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.