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第1土曜特集 生殖医学――基礎研究と実地診療の進歩
臨床:体外受精における卵巣刺激法
Ovarian stimulation protocols in assisted reproductive technology:reproductive endocrinology and clinical approaches
瀧内 剛
1,2
Tsuyoshi TAKIUCHI
1,2
1大阪大学大学院医学系研究科先端ゲノム医療学
2同産科学婦人科学
キーワード:
卵巣刺激法
,
視床下部-下垂体-卵巣(HPO)軸
,
キスペプチン
,
排卵抑制剤
Keyword:
卵巣刺激法
,
視床下部-下垂体-卵巣(HPO)軸
,
キスペプチン
,
排卵抑制剤
pp.893-897
発行日 2024年12月7日
Published Date 2024/12/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291100893
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体外受精における卵巣刺激法の進化は,体外受精の妊娠率向上に大きく貢献してきた.ゴナドトロピン製剤を使用して卵巣を刺激し,複数の卵胞を同時に成熟させることで,1回の採卵で多くの卵子を回収する方法が確立された.また,ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)アナログ製剤を用いた排卵抑制法の導入により,採卵の最適な時期を正確に管理できるようになった.これらの方法の基盤には,視床下部-下垂体-卵巣(HPO)軸を中心とした生殖内分泌学の知見があり,性ホルモン分泌,卵胞発育,排卵などの複雑な事象が精密に制御されている.現在,ロング法,ショート法,アンタゴニスト法,PPOS法などの各種卵巣刺激法が,患者の卵巣予備能や治療目標に応じて適切に選択されている.
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