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第5土曜特集 細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来
細胞外小胞を用いた創薬開発
肺疾患における細胞外小胞治療
Extracellular vesicle-based therapeutics in respiratory diseases
藤本 祥太
1
,
藤田 雄
1,2
,
荒屋 潤
1
Shota FUJIMOTO
1
,
Yu FUJITA
1,2
,
Jun ARAYA
1
1東京慈恵会医科大学内科学講座呼吸器内科
2同総合医科学研究センター次世代創薬研究部
キーワード:
細胞外小胞(EVs)
,
吸入療法
,
特発性肺線維症(IPF)
,
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
,
lipofibroblast
Keyword:
細胞外小胞(EVs)
,
吸入療法
,
特発性肺線維症(IPF)
,
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
,
lipofibroblast
pp.783-788
発行日 2024年11月30日
Published Date 2024/11/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291090783
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細胞外小胞(EVs)は細胞間の情報伝達に重要な役割を果たし,近年,治療薬としての応用が注目されている.現在,難治性呼吸器疾患である特発性肺線維症(IPF)や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などに対するEVs治療の研究が進められている.間葉系幹細胞(MSC)由来のEVsをはじめとしたさまざまな細胞種由来のEVsの治療効果が報告されており,IPFやCOPDといった現状,治療選択肢が乏しい呼吸器疾患の病態に対し,複合的な内包物の移送を介した新しい作用機序で治療できる可能性が示唆されている.EVsによる治療には,製造や品質規格など課題が残存しているが,その治療効果と呼吸器疾患に対する特異的な治療デリバリーとしての吸入療法を用いることができる利点があるため,呼吸器疾患の新たな治療アプローチとしてEVsが用いられることが期待されている.
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