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第5土曜特集 細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来
細胞外小胞を用いた新規技術
細胞外小胞の表面抗原に対する抗体の利用
Utilization of antibodies against surface antigens of extracellular vesicles
園田 光
1
Hikaru SONODA
1
1株式会社ハカレル
キーワード:
エクソソーム表面抗原
,
リキッドバイオプシー
,
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)
,
抗体スクリーニング
Keyword:
エクソソーム表面抗原
,
リキッドバイオプシー
,
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)
,
抗体スクリーニング
pp.771-776
発行日 2024年11月30日
Published Date 2024/11/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291090771
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小型細胞外小胞であるエクソソームの表面には,その親細胞に由来する膜タンパク質の多くが発現している.近年,がんの治療薬としてがん細胞表面に発現している標的分子に対する抗体医薬が種々開発されているが,個々の症例におけるがん組織にその標的分子が存在しているかどうかは抗体医薬の薬効予測における重要な情報となる.がん細胞から分泌されるエクソソームの表面抗原を調べることによる薬効予測の研究としては,免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の標的分子であるPD-L1を発現するエクソソームの解析が最も進んでいる.本稿ではこのPD-L1陽性エクソソームを例に取り,抗体を用いたエクソソーム解析によるコンパニオン診断薬の可能性について述べる.さらに,膜タンパク質を強制発現させたエクソソームを抗体作製ツールとしてスクリーニングに用いることにより,薬剤標的や病原微生物に対する高性能抗体を作製した例についても紹介する.
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