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第5土曜特集 内分泌疾患の温故知新――日本内分泌学会創設100周年を目前にして
副腎
褐色細胞腫・パラガングリオーマ
Pheochromocytoma and paraganglioma
與那嶺 正人
1,2
Masato YONAMINE
1,2
1筑波大学医学医療系臨床検査医学/スポーツ医学研究室
2同人間総合科学学術院人間総合科学研究群医学学位プログラム
キーワード:
血中遊離メタネフリン分画
,
カテコールアミン合成酵素阻害薬
,
131I-MIBG内照射療法
,
クラスター分類
Keyword:
血中遊離メタネフリン分画
,
カテコールアミン合成酵素阻害薬
,
131I-MIBG内照射療法
,
クラスター分類
pp.756-762
発行日 2024年8月31日
Published Date 2024/8/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290090756
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褐色細胞腫・パラガングリオーマ(PPGL)の疾患概念は,疾患にまつわる学術用語と並行して発展し,WHO内分泌腫瘍分類においてパラダイムシフトの軌跡を確認できる.わが国ではPHEO-J(Pheochromocytoma in Japan)研究活動を起点とした精力的な取り組みにより,『褐色細胞腫・パラガングリオーマ診療ガイドライン2018』が発刊されている.その後も,臨床検査(血中遊離メタネフリン分画),薬物治療(カテコールアミン合成酵素阻害薬),放射線治療(131I-MIBG内照射療法)において,各分野の尽力によりPPGLの診療水準は着実に向上している.加えて,遺伝学的知見の集積は,ドライバー遺伝子のクラスター分類と表現型連関など重要な発見をもたらしたが,転移性PPGLに対するクラスター特異的治療の確立には至っていない.PPGLが含有するさまざまな不均一性(heterogeneity)を乗り越えるための全国規模の包括的研究体制の再構築が望まれる.
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