特集 内分泌Up To Date
副 腎
褐色細胞腫・パラガングリオーマ
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竹越 一博
1
1筑波大学医学医療系臨床医域スポーツ医学/検査医学
キーワード:
血中遊離メタネフリン2分画測定法
,
SDHB
,
褐色細胞腫の10%ルール
Keyword:
血中遊離メタネフリン2分画測定法
,
SDHB
,
褐色細胞腫の10%ルール
pp.2469-2475
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2469
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Summary
▪日本人褐色細胞腫・パラガングリオーマ(PPGL)患者においても,血中遊離メタネフリン2分画測定法(遊離メタネフリンおよび同ノルメタネフリンを測定すること)は尿中メタネフリンおよび同メタネフリン測定法(従来法のゴールドスタンダード)に比して非劣性であり,診断に有用であることが証明された.
▪血中遊離メタネフリン2分画測定法は感度が最も高いので,褐色細胞腫の疑われる患者に対するfirst screening(第一の検査)として最も適している.また,1回の採血のみで済むこと(酸性蓄尿のための入院不要)を考えると外来診療で非常に使いやすい.
▪上記の利点が認められ,血中遊離メタネフリン2分画測定法は2019年1月1日に保険収載された.
▪本邦でもPPGLの30~40%は遺伝性で,SDHB変異の30%程度が悪性化すると思われる.
▪若年発症(35歳未満),パラガングリオーマ,多発性,両側性,悪性では,家族歴や特徴的な徴候がなくても遺伝子変異の関与が示唆される.
© Nankodo Co., Ltd., 2019