Japanese
English
第1土曜特集 “かたちづくり” を制御する分子メカニズム
形態形成と病態・疾患
顎顔面形成の分子機構とヒト先天性疾患
-――神経堤の発生分化を中心に
Molecular mechanisms of mandibulofacial morphogenesis and congenital diseases
――Focusing on neural crest development
栗原 由紀子
1
Yukiko KURIHARA
1
1女子栄養大学栄養学部代謝生理化学
キーワード:
神経堤細胞
,
22q11.2欠失症候群
,
ピエール・ロバン(Pierre-Robin)症候群
,
トリーチャー・コリンズ(Treacher-Collins)症候群
,
脱毛を伴う顎顔面形成不全症(MFDA)
Keyword:
神経堤細胞
,
22q11.2欠失症候群
,
ピエール・ロバン(Pierre-Robin)症候群
,
トリーチャー・コリンズ(Treacher-Collins)症候群
,
脱毛を伴う顎顔面形成不全症(MFDA)
pp.94-98
発行日 2024年7月6日
Published Date 2024/7/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290010094
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頭部顔面の構造は,多様な起源を持つさまざまな細胞群が相互作用し,体軸に沿って個々の領域性を獲得しながら増殖,分化,細胞死などを経て形成される.この極めて複雑な過程において,中心的な役割を果たすのが神経堤細胞とよばれる特徴的な細胞集団である.その発生分化の異常は,それぞれは希少ながら極めて多くの先天性疾患の原因となり,これまで多くの原因あるいはその候補遺伝子が同定されている.本稿では神経堤細胞を中心に顎顔面の形態形成について概説した後,膨大な疾患のごく一部ではあるが,その分子機構が比較的明らかにされてきた疾患を中心に解説する.個々の疾患と関連遺伝子からそのつながりをイメージすることで,顎顔面形成の全体像を思い描いていただけると幸いである.
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