Japanese
English
特集 顔の科学
Ⅰ.発生と進化
顔面形成の分子メカニズム
Molecular mechanisms of facial morphogenesis
栗原 由紀子
1
Kurihara Yukiko
1
1女子栄養大学栄養学部代謝生理化学
キーワード:
神経堤細胞
,
咽頭弓
,
HOX-DLXコード
,
ダーウィンフィンチ
,
GWAS
Keyword:
神経堤細胞
,
咽頭弓
,
HOX-DLXコード
,
ダーウィンフィンチ
,
GWAS
pp.198-202
発行日 2025年6月15日
Published Date 2025/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.037095310760030198
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われわれが持っている“顔”は脊椎動物固有のもので,神経堤細胞という,やはり脊椎動物固有の細胞群が中心となって形成された構造である。更に顎の構造を獲得して効率よく捕食できるようになった脊椎動物は,地球上で多様な種分化を繰り返しながら,その繁栄を謳歌することになった。そのなかで顔をつくる基本的なメカニズムは種間でかなり保存されている一方,環境への適応を通して顔は多彩な変化を遂げている。本稿では,こうした顔の形成の共通性と多様性を生み出す分子メカニズムについて,その主役である神経堤細胞を中心に解説する。

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