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第1土曜特集 不整脈学の新潮流――基礎研究・医工連携からAIの社会実装まで
基礎研究
遺伝子改変動物モデルによる病態生理へのアプローチ
Genetically engineered animal models for cardiac arrhythmias
井原 健介
1
Kensuke IHARA
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科循環制御内科学分野
キーワード:
ゲノム編集
,
不整脈
,
遺伝子改変動物
,
遺伝性不整脈
Keyword:
ゲノム編集
,
不整脈
,
遺伝子改変動物
,
遺伝性不整脈
pp.24-30
発行日 2024年4月6日
Published Date 2024/4/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2890124
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心臓は複雑な解剖を持つ拍動する臓器であり,その病態生理を検討するには,その三次元構造や機能を保持しつつその機能解析を行うことが重要であり,その点において実験動物を用いた心機能解析は心疾患基礎研究において重要な役割を果たしている.特に不整脈疾患では,単一細胞や心筋シートなどを用いたin vitroでの電気生理学的な解析だけでは限界があり,心臓臓器を用いた電気生理学的評価が必要不可欠である.遺伝性不整脈疾患や遺伝性心筋疾患を背景とした不整脈研究においては,特に遺伝子改変動物モデルの作製・解析が有用であり,ゲノム編集技術が一般的になり遺伝子改変動物モデルの作製が容易となった現代では,不整脈疾患をはじめとした多くの心臓疾患の病態生理研究に応用されている.本稿では不整脈学の新潮流として,遺伝子改変技術を用いて作製された不整脈モデル動物を用いた病態生理へのアプローチについて概説する.
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