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特集 出血傾向あるいは血栓傾向をきたす血小板減少症と血小板機能異常症
【出血傾向をきたす血小板減少症・機能異常症】
免疫性血小板減少症/特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
-――診断,検査,治療の最新の知見
Recent advance in diagnosis, laboratory tests and treatments of primary immune thrombocytopenia
柏木 浩和
1
Hirokazu KASHIWAGI
1
1大阪大学医学部附属病院輸血部
キーワード:
網状血小板比率(RP%)
,
幼若血小板比率(IPF%)
,
ホスタマチニブ
,
エフガルチギモド
Keyword:
網状血小板比率(RP%)
,
幼若血小板比率(IPF%)
,
ホスタマチニブ
,
エフガルチギモド
pp.632-635
発行日 2024年2月24日
Published Date 2024/2/24
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28808632
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特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は,免疫的機序による血小板破壊の亢進および産生障害により血小板減少をきたす自己免疫疾患である.診断に関しては除外診断が中心となるが,特に再生不良性貧血を中心とする低形成性血小板減少症の鑑別は治療選択からも重要である.網状血小板比率(RP%),幼若血小板比率(IPF%)および血漿トロンボポエチン(TPO)濃度がその鑑別に極めて有用であり,これらを組み入れた新たなITP診断基準が提唱された.治療に関しては,ITP病態の分子メカニズムの理解とともに新規治療薬の開発が進み,脾臓チロシンキナーゼ(Syk)阻害薬であるホスタマチニブが保険適用となり,さらに胎児性Fc受容体(FcRn)阻害薬のエフガルチギモドが近日中に使用可能となり,ステロイド不応性・依存性ITPに対する治療選択肢が増えてきている.
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